音楽家は楽器演奏において極めて特殊な身体運動を強いられ、その結果通常の人々では考えられない軽い症状でも演奏に重大な支障を生じます。
 バレエ・ダンサーは舞台上だけでなく、日々の練習においても特殊な身体運動を強いられ、やはり通常の医学では対応しきれない健康問題を抱えています。
 このような演奏芸術(Performing Arts)にかかわる音楽家やダンサーの健康問題を医学的に検討する目的で、2022年に 日本演奏芸術医学研究会が設立されました。

 この研究会は医師・歯科医師を正会員としており、医療関係者を中核とするPerforming Artsの研究会は海外でも前例がありませんでした。この世界初の試みは海外で高く評価されていますが、さらに理学療法士・作業療法士などのセラピストの人たちにもご参加いただくためにセラピスト部会を発足させました。
 このたび規模拡大にともない名称を研究会から日本演奏芸術医学会に改称し、今後は医療職以外の人たちも参加できる学術集会の開催を、他学会とも連携しつつ計画しております。

 私たちは年を追うごとに成長しつづけており、医師・歯科医師だけでなく、医・歯学部学生、理学療法士・作業療法士等の方々にもご入会いただき、この新しい科学分野を発展させたいと考えております。
 将来は医師・歯科医師による医学会、理学療法士・作業療法士をはじめとするセラピストによるセラピスト部会(仮称)、さらに基礎研究者や音楽家・ダンサー・教師を含む科学部会(仮称)の3つの組織が各々独自に議論を重ねつつ、互いに連携し合う3者連合を構築してゆく所存です。

 今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

2024年12月

日本演奏芸術医学会 代表理事 酒井直隆

学術集会の様子

入会のご案内

このたび日本演奏芸術医学会は、医師および歯科医師を対象とした一般社団法人として発足しました。

2023年7月16日(日)には第2回学術集会を開催し【こちらのページをご覧下さい】、翌7月17日には理学療法士および作業療法士を対象とした第1回日本演奏芸術セラピイ研究会学術集会を開催しました。【こちらのページをご覧下さい】

どちらの学術集会も盛況で、討論が活発なあまり時間を超過するセッションが多く、プログラム進行が大幅に遅れる場面もあったほどでした。

さらに運動学・栄養学などの基礎研究に従事される方々や、音楽家を含む一般の方々を対象とした学会の開催を来年に計画しております。

以上のように、本学会は音楽家とダンサーの医療についての議論を、医療現場から一般の人たちへと順次拡大してゆき、これまでにないスタイルの演奏芸術医学Performing Arts Medicineの学会として、世界に発信してゆく所存です。

今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2024年12月
日本演奏芸術医学会 代表理事 酒井直隆 

日本演奏芸術医学会 事務局

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