音楽家は楽器演奏において極めて特殊な身体運動を強いられ、その結果通常の人々では考えられない軽い症状でも演奏に重大な支障を生じます。
 バレエ・ダンサーは舞台上だけでなく、日々の練習においても特殊な身体運動を強いられ、やはり通常の医学では対応しきれない健康問題を抱えています。
 このような演奏芸術(Performing Arts)にかかわる音楽家やダンサーの健康問題を医学的に検討する目的で、2022年に 日本演奏芸術医学会(日本パフォーミングアーツ医学会)が設立されました。

 本学会は医師・歯科医師を正会員としており、医療関係者を中核とするPerforming Artsの研究会は海外でも前例がありませんでした。この世界初の試みは海外で高く評価されていますが、さらに理学療法士・作業療法士などのセラピストの人たちにもご参加いただくために日本演奏芸術セラピイ研究会(日本パフォーミングアーツ・セラピイ研究会)を2023年に発足させました。
 さらに2025年には、日本音響学会音楽音響研究会と日本音楽知覚認知学会の協力をいただいて、医療関係者以外の基礎研究者、音楽家、ダンサー、教師、アマチュア愛好家を含むすべての人たちを対象としたパフォーミングアーツサイエンスと題する講演シンポジウムを開催するに至りました。

 私たちは年を追うごとに成長しつづけており、医師・歯科医師だけでなく、医・歯学部学生、理学療法士・作業療法士等の方々にもご入会いただき、この新しい科学分野を発展させたいと考えております。
 将来は医師・歯科医師による医学会、理学療法士・作業療法士をはじめとするセラピストによるセラピスト部会(仮称)、さらに基礎研究者や音楽家・ダンサー・教師を含む科学部会(仮称)の3つの組織が各々独自に議論を重ねつつ、互いに連携し合う3者連合を構築してゆく所存です。

 今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

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2025年9月

日本演奏芸術医学会 代表理事 酒井直隆

学術集会の様子

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